海外では幼児期に”遊ばせる”

 

幼稚園に入ると、子供の「お稽古デビュー」を考えるママも多いかと思います。やはり今でも、一番人気のおけいこは「水泳」と「ピアノ」。定番です。私も確かに幼い頃習っていました。笑
最新版!子供にオススメの習い事人気ランキング」を見ると、他には「サッカー」、「体操」などの運動に加え、「くもん」など知育やIQを伸ばすお稽古も人気のようです。

しかし今、アメリカの都心部を中心とした海外の幼児教育のトレンドでは、アカデミック離れのムーブメントがあるそうです。一時期は、幼児期から文字を書いたり計算ができることが良しとされていましたが、今は反対に、敢えてアカデミックなことは小学校入学前にはやらせない親御さんもいるようです。

幼児期に”勉強”よりも”遊ぶこと”が重要な理由

 

幼児期に”勉強”よりも”遊び”が重要な理由は、レッジョのアプローチ法からも読みとけます。いわゆる”勉強”とは、例えば”あいうえお”を教えるなど「大人が決めた項目をそのまま子供が学習する。」というものです。レッジョでは「通常大人が作るカリキュラムは、子どもの生活や興味に無関係で無意味なものが多く、そのような典型的な勉強法では、子どもの発達の機会と可能性を大きく制限してしまう。」と考えるからです。遊びを通し子供の興味を引き出すことが、本人の学習意欲や能力を自然に伸ばすことに繋がるのです。

幼児期に伸ばすのは、学力よりも「非認知能力」

少し前、日本でも話題になった書籍「幼児教育の経済学」は、ノーベル経済学賞を受賞したジェームズ・ヘックマン教授が、幼少期に”適切な”教育を受けることが、いかにその子供のその後の人生に影響するか、ということを長年の研究結果と共にまとめたものです。この本によると、”就学前で重要なのは、忍耐力、協調性、計画力といった「非認知能力」。特に、ものごとに取り組む「意欲」が重要。” とのことです。残念ながら本の中には、”適切な教育”が具体的にどんなものかまでは書いていませんでしたが、私はこの本を読んで、レッジョを初めとした海外で人気のある”プログレッシブ教育”と言われるものが、その答えではないかと思いました。プログレッシブ教育とは従来のトラディッショナル教育の反対で、生徒が主体となり、体験重視、自らで答えを導いたり、グループワークに重点を置く教育法です。

レッジョに見る「非認知能力」の伸ばし方

 

レッジョを例に挙げて見てみると、レッジョは、グループによるプロジェクト活動を通して学んでいきます。そして大前提として、「全ての子供たちは、知性があり有能で、創造的で、独創性に富み、ひとりひとりが価値のある個性」だと捉えた上で、先生は課題に取り組みます。大人が子どもたちに”教える”のではなく、大人の役割は子ども達の興味を引き出し、一緒に考えること。レッジョの学びの場では、子ども達が主役です。

自分の子供がこのような環境で毎日学ぶことを想像してみてください。間違いなく「意欲」「自信」「協調性」が身につくことでしょう。子供を持つ母として、レッジョの「One hundred children have one hundred voices.(100人の子供がいれば、100通りの考え方がある。)」を反映できる学校が日本に少しでもできれば、日本の未来は変わっていくのではと思いました。子供の達の未来は、日本の未来ですからね!

Yoshimi Ueda // Tokyo

上田佳美 // 東京