「プロデューサー」と言えば、「テレビ局のプロデューサー」や「映画のプロデューサー」をイメージする方は多いかと思います。何か偉そうな”業界人”のイメージ。。”プロデューサーとしての能力”とは一体何なのでしょうか?そして何故それが必要なのでしょうか?

アメリカの教育界に衝撃を与えた教育ドキュメンタリー映画

2015年にアメリカで公開された教育ドキュメンタリー映画「Most Likely To Succeed」は、サンダンスをはじめとした海外の映画祭やアメリカの教育界で大きな話題となりました。なぜ話題になったかと言うと、私たちがそれまで信じて疑わなかった今の”学校教育”について、大きな疑問を投げかけたからです。

以前のブログ「子供たちの教育がこのままではいけない本当の理由」でも触れましたが、既存の教育システムは19世紀のイギリス産業革命の頃に、工場労働者である若者たちの知識・能力を統一するために設けられた制度です。より集団に適応でき、組織化され、従順であることを良しとされた制度。しかし、我々子供たちの未来はITやテクノロジーの進化が加速し、AIとも共存していかなくてはいけない世界。100年以上も前のこの教育システムでは立ち行かなくなっているのです。

それでは、なぜそこで「プロデューサー」としての能力が求められるのでしょうか?

「プロデューサー」は何をする人で、どんな能力が必要か

 

教育ドキュメンタリー映画「Most Likely To Succeed」の中で、ある教育関係者の方がこんなことを言っていました。

「これからの”仕事”というのは、全てが”プロジェクト”である。”プロジェクト”では、私たちは失敗から学び、見定め、もう一度やってみることを繰り返して成功に導きます。」

社会構造や仕事観の変化から、子供たちが将来どんな職業に就こうとも、恐らくこのような”プロジェクト”ごとに仕事をする働き方が主流になってくると言われています。

これを聞いて、私はウォルト・ディズニー勤務時代に受けた「プロデューサー講習」を思い出しました。IT業界では基本となっていますが、まず「プロデューサー」の仕事とは、「Plan(企画を立てる)⇨Do(実際にやってみる)⇨Check(検証する)⇨Act(改善する)」の繰り返しであること。プロデューサーがPlanしたものが”プロジェクト”であり、それを完成させるまでの一連の作業が、プロデューサーの仕事です。その際、必要とされる能力は大きく分けて下記の3つです。

①企画力
②ドライブ力
③遂行力

やっぱり必要な「非認知能力」

 

「①企画力」とは、まだ誰も見たことのないものを世の中に作り出す力。時代の1歩先ではなく半歩先を行く何かを生み出すことが大切とも言われます。この力を伸ばすにはベースとして「創造力」が不可欠です。

次の「②ドライブ力」とは、自分以外の人たちをプロジェクトに巻き込み”チーム”として機能させていく力。いわゆる”協調性”が必要であり、チームワークを作る基礎となります。

また「③遂行力」とは、物事を最後までやり抜く能力です。ここでは、「粘り強さ」「忍耐力」「意欲」などが必要となります。

以前のブログ「海外の幼児教育では”勉強”させない?」でも触れましたが、これからの時代、幼児期に伸ばすべき能力は、「意欲」「協調性」「粘り強さ」「忍耐力」「計画性」などといった「非認知能力」。
将来、子供たちがどんな仕事に就くとしても、「プロデューサー」としてプロジェクトを遂行するためには、やはりこの「非認知能力」が重要とされていくのです。

教育ドキュメンタリー映画「Most Likely To Succeed」は、私のディズニー勤務時代の先輩が主催する、未来の教育を考えるコミュニティ「Future Edu Tokyo」が、日本での上映会を運営しています。残念ながらアメリカでもDVDは手に入らないそうなので、是非Future Edu Tokyoの今後の上映会情報をチェックしてみてください!

Yoshimi Ueda // Tokyo