今まで日本とアメリカの幼児教育について見てきましたが、その他の国の幼児教育がどうなっているのかも気になりますよね。特にヨーロッパは、幼児教育の質が高いと有名なので見逃せません。

今回は、「スウェーデン」の幼児教育事情について見てみましょう。

スウェーデンってどんな国?

スウェーデンは、北欧のスカンジナビア半島に位置する国です。首都はストックホルム。福祉が充実していることでも有名で、世界価値観調査での幸福度は毎年上位に常連の国です。

そんな幸福度の高い国は、どのような幼児教育を提供しているのでしょうか?

幼児期からの学習教育はリスク!?

ベネッセが運営している「CHILD RESEARCH NET」によると、スウェーデンはもともと、ドイツの教育学者であり幼児教育の祖である”フリードリッヒ・フレーベル”の影響を強く受けているそうです。

スウェーデンのカリキュラムは、当初、「教諭が子どもたちを誘導することなく、子どもたちの興味や成長に沿ったアプローチを採るべき」だと提唱したフリードリッヒ・フレーベルの影響を強く受けていた。

それでは、フリードリッヒ・フレーベルとはどのような考え方でしょうか?

“Play is the highest level of child development . . . It gives . . . joy, freedom, contentment, inner and outer rest, peace with the world . . . The plays of childhood are the germinal leaves of all later life. – Friedrich Frobel”

「遊びは子供を発達させる最高のものだ。遊びは子供に、楽しさ、自由、喜び、心身の休息、そして平和を与える。子供時代の遊びは、その後の全ての人生に影響する若葉のようなものだ。」

フリードリッヒは、遊びがいかに子供の発達に重要かを述べています。また、日本の既存の教育システムにあるような、”子供に1つの正解を教えるようなアプローチ”は、子どもの自然な好奇心と学びを抑制してしまう恐れがある”とも言っています。

教育の質を高める”ラーニング•スタディー”

しかし、スウェーデンでここ数年で囁かれているのが、ただ子供をみ守るだけでは子供の学びの機会損失になってしまう可能性があること。学びを刺激するための新しい方法の探求が必要とされ、カリキュラムが改定されたそうです。
そして、ここ10年ほど導入されたのが「ラーニング•スタディー」です。

ラーニング•スタディーは、(省略) 教師が子どもの学びを促進・評価する方法を向上させ、また、理論に基づいたアクティビティーの活用方法を身につけるための園内(校内)研修であり、学習の質を高めることを目的とする。(「CHILD RESEARCH NET」より)

「ラーニング•スタディー」とは、”生徒が学ぶ対象”を設定した上で、先生がどのように学びの機会を提供した時に、生徒が自分の能力をどれだけ発達させられるのか、を研究することです。生徒の学びを最大限に引き出すための研究と言われています。

大事な点としては、ラーニング・スタディーを取り入れると、先生も子供の学びに必要な条件や状況についての専門知識を高める必要があり、先生の質の向上が見込めます。

それに対して日本はどうでしょうか?

日本では教諭たちが、学習内容に応じて、違いや類似性をパターン化することを学びととらえるという共通認識を持っている。(「CHILD RESEARCH NET」より)

日本ではどうしても教育もパターンにはめたがるようです。日本の自由保育は、伝統的な一斉保育に比べると子供の自発性等を伸ばすことができます。しかし、先生が、自分達の教育の質を向上させるために試行錯誤することを怠っていては、自由保育はただの”子供の学びの機会損失”になってしまう可能性もあります。日本全体の幼児教育への意識改革が、明るい日本の未来には必要ではないでしょうか。

Yoshimi Ueda // Tokyo

上田佳美/東京

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