子どもに対し大人が威圧的で強制的である現場を見ることがあります。かくいう私も育児や幼児教育を勉強する前は、「早くしなさい!」「やめなさい!」などと言っていた記憶があります。被害にあったのは上の子。今でも本当に悪いことをした、数年前に戻ってやり直したいと思います。なぜなら威圧的に強制的にならずとも、子どもと協力しながら解決する方法があるからです。

下の子と私は現在レッジョ・エミリアアプローチのクラスに一緒に通っているので、私も先生達の言葉がけや対応を学ぶことができます。

先日クラスでこんなことがありました。

2歳の子どもが手を洗うのに集中して、長いこと水が流れっぱなしになっていました。そこでつい言いたくなるのは “Shut the water off” (水を止めなさい)。

でも先生が言ったのは

”Hmm I see you are enjyoing washing your hands”(手を洗うの楽しい?)

子どもは”yes!”(うん!)

そして先生が “I see. The water is running for quite some time. Would you like to turn it off by yourself or would you like me to do it?”(そうなのね。水が長いこと流れているわ。自分で水を止めたい、それとも先生に止めてほしい?)

そうすると子どもは”I do it myself!”(自分でやる!)。

驚くほどすんなり水を止め、その子どもは満足したように手洗い場から離れて行きました。

 

①ここで大切なのは、まず何よりもその子どもの行動(感情)を認めてあげること。私も何回もこの方法を色々な現場で使っていますが、「子どもの行動(感情)を認めるプロセス」を省略するとほぼ間違いなくうまくいきません。

②そして次に「なぜなのか理由を説明」します。2歳児にならばなるべくシンプルに。この場合は水が長く出ていることを話します。もう少し年齢が上なら「もったいないから」などの説明を足してもいいかもしれません。理由も伝えられず強制的に物事をやめさせられるほど納得のいかないことはありません。それは大人も子どもも同じ。

③そして選択肢をあげて、子ども自身が決定できるようにすること。ここで気をつけなくてはいけないのは、”Would you like to turn off the water?” (水を止めたい?)と聞かないこと。あくまでも水を止めることは決定事項で、それを誰がやるのかという分かりやすいチョイスを与えること。

「水を止めなさい」と言って、ましてや大人が水栓を強制的に閉じればきっと10秒で水は止まります。でもその後ひどければ10分子どもが泣き続けることと、子どもの気持ちが満たされないことを、育児経験がある方ならきっとおわかりでしょう。

この方法は私も毎日のように実践していますが、本当に役立ちます。Yoshimiが以前のポストで「自己肯定感を書いていますが、このウィン・ウィンの育児方法なら、大人がやりたいこと(子どもにやめて欲しいこと)を達成できるだけでなく、子どもの行動や感情が否定されずにすむのです。逆に言えば、大人が威圧的に強制的に子どもに何かをやらせたりやめさせたりすると、子どもの自己肯定感を損なうことになってしまうのです。

忙しさに終わりが見えない育児ですが、急がば回れ。子ども達の気持ちを汲み取り、子ども達が自己肯定感を持てるよう支えていくのが大人の役割なのです。