忘れてはいけない日本の教育の素晴らしさ

海外の教育と日本の教育を比較する時、まず忘れてはいけないのは日本の教育の素晴らしさです。海外でも、日本の小学生が自分たちで教室を掃除をしたり給食を配膳したりしている事実を知って、「うちの国でも絶対やるべき!」と絶賛しています。

斉藤先生も、イエール大学で教えていた中で、共同スペースを率先して掃除をする学生が少なかったり、日本で教育されていればできるはずのことができない生徒が多かったことに驚いたと言います。
掃除以外でも、例えば日本の学校では夏に必ず水泳の授業がありますが、アメリカの多くの学校にはプールがないので水泳を習うことができません。音楽の授業も、日本はリコーダーやピアニカを全生徒が練習するので音符を読めますが、アメリカの学校では音楽の授業で楽譜は読むことは教えないそうです。

世界の舞台で日本の大学卒業生は“使えない”!?

 

素晴らしい面もたくさんある日本の教育ですが、国際社会で仕事をして活躍するためには、まだまだ改善すべきことが沢山あります。

斉藤先生は、これから子供達に求められる能力と、日本の学生にたりない能力をこう分析します。

「大学を卒業して社会に出れば、『情報を編集する力(情報の信憑生を調べる)』、『概念を自分で適宜する力』が必要となってきます。日本人の学生には、オリジナルの知識や、価値ある知識を積み上げて情報を吟味する力が足りていません。海外のコンサルティング業界では、“日本の大学生は戦力になるまでに時間がかかる。”とも言われています。ゼロから思考を組み立てていく力が弱いのです。それに対してアメリカの高校や大学の教育は、論文を書くことが多いので学生は情報を編集しながら議論を組み立てていくことを訓練されます。それが日本の学校には圧倒的に足りない。」(斉藤先生)
また、過去問の解答をそのまま書き写せば単位が取れてしまう授業がまだ多い日本の大学のあり方にも斉藤先生は警鐘を鳴らします。アメリカでは出した答えが何かの書き写しだとバレれば、退学・停学処分になるのは当然だそうです。日本の学生は、オリジナルな知識をいかに自分の議論として組み立てられるようになるかを、訓練する必要があると斉藤先生は指摘します。

成功の秘訣は、「好きなことをつきつめる」こと

 

斉藤先生の話を伺って、私個人的には子供に、日本ではなく海外の大学に子供を通わせて社会で役に立つ基礎力を付けてもらいたいと思いました。でももちろんそれを選ぶのは子供自身。「海外の大学に行きなさい」と言うのではなく、本人がそうしたいと言うよう興味の種を蒔き、あとは本人に委ねるしかないと思います。
とは言え、子供が海外の大学に行くにしても日本の大学に行くとしても、大事なことは子供たちが「好きなことをつきつめる」こと。海外の大学を受験する際に学校の成績とは別の軸でも評価されるので、そこで“自分の好きなことを突き詰めてここまで達成した”というストーリーが語れるのは評価されます。

日本の大学に行っても、社会に出た時に「好きなことをつきつめてきた」経験が、これからの予測できない時代の強みになります。大企業が今までのような影響力を持たなくなり、個人の力がよりパワーをもつ時代では、好きなことから専門を深めて広げていくことが求められるからです。
小学校・中学校は日本の学校で日本の教育の良いところを吸収し、高校または大学から海外の学校で、世界で戦う力を身につけることが、一つの教育成功戦略ではないでしょうか。

Yoshimi Ueda // Tokyo

上田佳美/東京

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