2024.05.31
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2024.05.31
一斉保育と自由保育、どちらがおすすめ?
Category 日本の教育
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今時の幼稚園受験事情
私がこのブログを立ち上げることになったのも、実は一斉保育の幼稚園と自由保育の幼稚園の間で悩んだ経験から始まります。
働くママなりに一斉保育と自由保育についても簡単には調べていたのですが、ほとんどの幼稚園の受験日が重なっていたこと、物理的に自宅か職場のどちらかから近い幼稚園でないと通えないことから、2校に絞って受験しました。
それは、一斉保育のA園と自由保育のB園。娘の性格上、のびのび保育の方が合っていたので、もちろんB園が第一希望でしたが、今は私の小さい頃とは違って、お受験幼稚園でない地元の幼稚園でも、人気があるところは合格率⚪︎%というように落ちることもあるんですね。。そしてうちの娘は第一希望のB園に落ち、一斉保育のA園に行くことになりました。
長女が通った一斉保育の幼稚園
一斉保育のA園は職場のすぐ近くだったし、延長も18時まであったので、利便性はありました。でも、我が家の教育方針である「子供はとにかく褒めて育てて自尊心・自己肯定感を与える」「子供の創造力を伸ばす環境づくりが大事」という価値観とは、残念ながら異なる環境でした。
規則正しい生活習慣を身につけるという目的で、一日のスケジュールというと、出欠、お歌とダンスも取り入れた朝礼、身支度の確認、みんなでトイレ・うがい・手洗い、1日1つの工作の時間、お弁当は早く食べた子から机でご本を読んで待ち、みんな終われば退園まで自由時間。ここまではよくある日本の幼稚園の一日という感じかもしれません。工作も、先生が作ったお手本を見ながら、それと同じものを各自作るといったもの。創造力を育むよりも、与えられたものを正確にこなす力が求められます。個人的に一番残念だったのは、身支度や身の回りの整理について厳しい学校だったので、かばんや帽子などのかけ方の順番が決まっていて、それができないと生徒は怒られます。友達とのおしゃべりに夢中で先生のお話を聞かないと怒られます。自由奔放だった長女はよく先生に怒られ、それがきっかけで、家でも何かする時は必ず、「ママ、これでいいの?」「ママ、これで間違ってない?」と私に確認するようになりました。のびのびした環境で、自分で考え自分で決める力を伸ばしてきたつもりが、怒られたくないがゆえに、自分で考え自分で行動することができない子になってしまいました。そのうち、自由奔放で活発だった長女は笑う回数も減り、毎朝学校に行きたくないと泣く日が続くという年少の1学期を過ごしました。
大事なのは「自尊心と創造力」を育める環境
その経験が切っ掛けでA園の先生との話し合いを重ね、長女ともよく話し合った結果、私は長女を一斉保育のA園から退園させ、新しく見つけた自由保育のC園に年少の2学期から通わせることを決めました。それから半年が経ちますが、C園で本当にのびのびと毎日笑いが絶えず過ごしている長女を見て、幼稚園を変えたことは大正解だったと思います。
でも、結論から言うと、一斉保育と自由保育のどちらがいいとは一概には言えず、それぞれの幼稚園の教育方針によると思います。なかなか見学だけではその幼稚園の実際のところは見えませんが、できるだけ先生方と直接お話する機会を設けて、先生の保育に対する考え方をじっくり聞いてみてから判断することをお勧めします。
個人的には、創造力と好奇心を持って未来を切り開いていける子供を育てるためには、子供が「自尊心と創造力を育める環境」というのは大事かと思います。自尊心があるから、困難があっても挑戦し続けられる。創造力があるから、新しい道を見いだすことができる。そう私は思います。
子供の数だけ、考えがある。答えは一つじゃない。
全ての子供は可能性に満ち溢れているということを、私たち親が信じて疑わないことが一番大事だと思います。本当に子供は存在だけで素晴らしいです!
Yoshimi Ueda // TOKYO (上田佳美/東京)
上田 佳美
慶應義塾大学卒業。20代でウォルト・ディズニー・ジャパンに入社。モバイルコンテンツのプロデューサーとして従事し、ディズニーの “最高のモノづくり”、”最高のチームを作る ” 文化に多くを学ぶ。その後映画業界で、世界で認められる日本人のクリエイター達と出会い、日本人の創造性に興味を持つ。2016年レッジョ・エミリアのアプローチと出会い衝撃を受け、サマースクールなどの開催を経て、2019年東京・中目黒に本格的なレッジョ・アプローチを目指すKodomo Edu International Schoolを創設。
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