2017.08.21
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2017.03.26
レッジョ・エミリア見つけた!@空っぽの貯水池に水を貯める4歳児のアイデア
Category レッジョ・エミリア アプローチ
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空っぽの貯水池を見ての会話
今朝プリスクールに送る途中、4歳の娘と面白い会話をしました。途中貯水池があるのですが、水不足が続いたロサンゼルスの貯水池は長い間地面むき出しの空っぽの状態が続きました。先月の大雨で少しは水が貯まったものの、まだまだ”貯水池”と呼べるような水の量ではない状態。
そんなわけで通れる時はいつも貯水量チェックをする私たち家族。今朝の会話です。
私: I see some water in the reservoir but not enough yet. Last month’s rain helped though. (貯水池にちょっと水が見えるけど、まだまだ足りないね。先月の雨で少しは良くなったけど)
娘:Mommy, we had a storm last month and it gave us a lot of water!(ママ、先月嵐が来てたくさん雨降ったよね!)
私:Yeah..but we need more water..(うん、でもまだまだお水必要だよ)
娘:I have a good idea!(私いい考えがある!)
私:Yes? What is it? (うん、なぁに?)
娘:Well, we can find waterproof balloons and blow them up and put water in them and float them in the reservoir. (ウォータープルーフの風船を見つけて、それをふくらまして、その中に水を入れて貯水池に浮かべるの)
私:I see! That’s a great idea, where can we find waterproof balloons? (そっか!それは素晴らしいアイデアだね、ウォータープルーフの風船はどこで見つけられるかなぁ?)
娘:Well, maybe at a store? Oh, I have a great idea! If waterproof balloons are too expensive to buy, we can make them!(うーん、お店?あ、すごくいい考えがある!もしウォータープルーフの風船が高すぎて買えなかったら自分で作ればいいよ!)
私:Sounds great, how can we make them?(あ、それとってもいいね!どうやったら作れるかな?)
娘:Well, we cut up a plastic, color them and blow them up. (えっと、プラスチックを切って、色を塗って、それでふくらますの)
私:What if it doesn’t blow up?(もしふくらまなかったらどうする?)
娘:Mommy! I have a better idea! How about using the plastic bag that we get from the stores?(ママ!もっといいアイデアがある。お店でもらえるビニール袋を使うってのはどう?)
こんな調子で彼女のGreat Ideasがこの後20分延々と続くのです。
家に帰ったらプラスチック(サランラップ)とビニール袋とペンを用意してウォータープルーフバルーン作りをしてみよう、そんなことを私は思いつつ運転を続けました。
突然娘がちょっと不安そうに言いました。
娘:Hey mommy, what if it doesn’t go well?(ねぇママ、もしうまくいかなかったらどうする?)
そして私。
私:If it doesn’t go well, let’s have a meeting again and try to think how we can do it differently. (もしうまくいかなかったらまた話し合って、どういう風に違うようにやればいいか考えようよ)That’s how we solve problems . Talk about it, experiment it, try to fix it, and talk about it again. There’s nothing to worry about it. We can always talk about it and re-do-it. (そうやって問題解決していくんだよ。話し合って、試してみて、うまくいくようにやってみて、でももしうまくいかなかったらまた話し合うの。心配することないよ。また話し合ってやり直せばいいんだよ)
家庭でやってこそレッジョ・エミリアアプローチ
家庭でどうやったらレッジョアプローチができるの?とよく聞かれます。むしろ学校よりも家庭でやるべきことがたくさんあります。私が実践していることのひとつは、子どもの興味を見逃さずに、なるべく形にしてあげること。子どものアイデアを肯定して伸ばしてあげること。多くの学校教育は「やり直し」を認めてないような気がします。「間違ってもいいんだよ、君のアイデアは素晴らしいよ、ママだって間違えることたくさんあるんだ、でもそのたびにやり直すんだよ」というようなメッセージを送り続けること。「間違ってはいけない、こうせねばならない、答えはこれしかない」というメッセージを送ってしまうと子どもはそれだけで萎縮してしまうような気がします。ましてや大好きなママとパパの前。もし両親に否定されたらどれだけ傷つくでしょうか?子どもが出してくるアイデアがどれだけ現実的でなくとも、「ママとパパは必ず君のそばにいるよ、君を支えるからね」と伝え続けてあげるだけで子どもの自己肯定感は変わってくるのではないでしょうか。
子どもが自分で考える力を育てよう
皆さんに本当のことをお話します。スーパーのバッグでウォータープルーフの風船が作れないことなんて、もちろん私は知っています。例え作れたとしても、それを100個1000個浮かべて貯水池が満水になることはない。もちろん知っています。
でもそれを伝えることが幼児期の子ども達へ物事を伝える最適な方法だとは私は思いません。きっとビニール袋が風船にならないことには自分で気が付くから。それよりもビニール袋が風船になるかもしれないとひらめいたその発想を愛おしく思います。どれだけ膨らましても風船にならないビニール袋・・・きっと子どもを前に私は言うでしょう、できる限りの真剣なまなざしで。
私:I can’t believe it! It didn’t work! How can we do it differently? (信じられない、風船できなかったね…じゃあさ、どうやったらできると思う??)
Mutsumi Paterson // Los Angeles
ムツミ・パタソン(ロサンゼルス)
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