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2017.11.09
オックスフォード大学が認定 あと10年で消える職業
Category 未来の子供のためにできること
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現在ある仕事はほぼ半滅?
以前私のブログでKaku Michio氏の演説をご紹介しました。「これからの子ども達に必要なのは創造力、想像力、そして経験」。これを裏付けるようなオックスフォード大学のAI(人工知能)などの研究を行うマイケル・オズボーン准教授の論文があります。
英語の論文はこちらからご覧になれます。
THE FUTURE OF EMPLOYMENT: HOW SUSCEPTIBLE ARE JOBS TO COMPUTERISATION?
コンピューターの技術革新が進む中で、今まで人間が行っていた仕事がロボットなどの機械に取って変わられるといった趣旨です。上の表はそうした「消える、なくなる」可能性の高い主な仕事。いずれもコンピューターに代わられる確率は90%以上だそうです。
ニュージーランドでドローンによるピザの配達が行われたり、アメリカでは無人で走るセルフドライビングかーが実際に公道を走ったりといったニュースを私も耳にします。正直一般レベルではまだまだ実験的な印象がありますが、今の技術革新のスピードを持ってすれば10年後、20年後の仕事の在り方はきっと大きく変わることでしょう。私が子どもの頃はテレビ電話はドラえもんの夢の世界でした。それが今ではスカイプやフェイスタイムなど、ほぼ誰でもが使える当たり前のものになっているのですから!私の4歳になる娘はリモコンを使うことなく、アレクサ(アマゾンの音声コマンドによるデバイスで、音楽やニュースなどが聞ける)に対して “Play …song”, “Higher volume” などと話しかけてコントロールしています。我が家では日常の光景ですが、これも数年前までは考えられなかったことです。
そしてオズボーン氏は、弁護士・医師・警察までが人工知能により可能になると述べています。
知識労働者層に影響
そうなると大きく影響を受けることになるのが知識労働者層。データ解析、情報分析、センサーによる認識能力などを組み合わせることにより、人間並み、もしくはそれ以上の「判断力」を備えたコンピューターが出現するからです。
例えばコールセンター業務を人間に代わって行える音声応答システム。例えば金融業界で人間のトレーダーよりも大量かつ迅速にプレスリリースや決算資料を分析し、それに基づいた投資判断を下すコンピューター。例えば顧客がウェブ上に情報を入力すれば、それぞれにあった資産運用アドバイスを行うコンピューターのファイナンシャル・アドバイザー。
マッキンゼー・グローバル・インスティチュートによれば、こうした高度な技術が世界で約1億4000万人のフルタイムの知識労働者にとって代わると予測されているといいます。
ではどうすれば良いか。人間はよりクリエイティブに
10年20年後というとちょうど私たちの子ども達が成人し職業につく頃です。ロボットやコンピューターに今ある仕事がとって変わられると思うと何だか恐ろしい気もしますが、オズボーン氏は「人類にとってこれは歓迎すべきことだ」と言います。
「かつて洗濯は手作業で行っていましたが、洗濯機の登場でその仕事は奪われました。しかし、それによって余った時間を使って新しい技術や知恵が創造された。こうして人類は発展してきたわけです。現在起きているのも同じことです。」確かに、そう言われるとそんなに恐れることもないかなと思います。ただ自分が手作業で洗濯をすることを仕事にしていたら時代の波に乗り遅れるのは確実。
ロボットやコンピューターは芸術などのクリエイティブな作業には向いていません。となれば、人間は機械にできる仕事は機械に任せて、より高次元でクリエイティブなことに集中できるようになるわけです。人間がそうして新しいスキルや知性を磨くようになれば、これまで以上に輝かしい『クリエイティブ・エコノミー』の時代を切り開いていけるのです
これまた以前のブログ「学校教育は創造性を殺してしまっている- ケン・ロビンソン」に書きましたが、現代の学校教育は産業主義社会のニーズから生まれたものです。世界が変わっていく今、そしてこれからの未来を生きる子ども達には従前の教育法では足りなくなってきているのではないでしょうか。答えを丸暗記することや、答えを早く導くことよりも、もっと大切なことがあるのは明白です。そしてこの激変する世界で、どんな選択をするかは親にかかっているのです。こどものためにできること、私は考え探し続けたいと思います。
Mutsumi Paterson // Los Angeles
ムツミ・パタソン(ロサンゼルス)
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