2017.06.21
息子を東大・イエールに送った日本人母が行ったこと
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未来の子供のためにできること
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こどものためにできること
東洋経済のこんなヘッドラインが目に入りました。
日頃の子育てで「言葉にする」「意見を言う」ということに力を入れたことはありますか? 苦手な人も多いかもしれませんが、何よりそれを重視してきたのが小成富貴子さん。クリニック経営やスペイン文化発信など複数の仕事を掛け持つ傍ら、独自の教育方針で、長男をイェール大学と東大に、次男を難関国立大学医学部に送り込んできました。そこで大きな支えになったのが、「自分の考えをはっきりと言葉にできる」能力だったといいます。
この記事では小成さんに、いかにして子どもを自分の意見が言えるように育てたのか、その考え方と方法を紹介してもらいます。
上記ヘッドラインから記事のリンクに飛べますので興味がある方は読んでみてください。
自分の考えを言葉にできる子に育てるための練習
小成さんは記事の中で具体的にできることをいくつかあげています。その中で
私が強く賛同したのが、物事に理由付けをするということ。
アメリカのポジティブペアレンティングについては以前もブログ「子供が協力したくなる言葉の具体例」に書きましたが、子どもに対して必ず「なぜ」か理由をあげた上で話をします。公園やプレイデートなどで、「このお母さん(お父さん)は素敵な話しかけ方をしてるなぁ」と思う人はほぼ100%子どもに理由を説明しています。
感謝と謝罪について理由を言葉にする
「ぼくが大好きなイチゴを、ありがとう」
「大切なお皿を割ってしまって、ごめんなさい」
物事の背景には必ず「なぜ」が存在しているはず
そうは言っても親だって人間。感情で怒ってしまうこともあります。そんな時は私は後で「なぜママが怒ってしまったのか」、そして「ごめんね」と言います。ママだって怒る、悲しむ、ママだって謝る、そのようにきちんと子どもに対して見本になるような行動を見せたいと思います。
感謝も謝罪も、どんなに心の中で思っていても、口に出さなければ相手には伝わりません。伝えるときは、何がうれしかったのか、何に対して申し訳なく思っているのか、同じことをしないためにどうしていくのかを、具体的な言葉にして相手に伝える習慣をつけることが肝要です。
正直どれだけ理解されていたかは分かりませんが、私は子ども達が2歳で話始めた頃からなるべく理由付けをして話すように心がけていました。
海外では「阿吽(あうん)の呼吸」を期待しない
話は子育てから自身の経験になりますが、国際結婚をして一番の大きな壁は私にとっては「言わなくてもわかるだろう」が通じないということでした。特に私の主人は日本に住んだ経験が長くあるので私は勝手に「言わなくてもわかるだろう」、そして「分からないのは非常識だ」とまで思ったりしたものです。それゆえ生じる衝突も多くありました。主人に「何で最初に言わないの?」と言われても「そんなことは言わなくても分かるのが当たり前だろう」と思い憤慨したもの。しかしその衝突を乗り越え、そしてアメリカで住みこちらの人と触れ合うことにより、ようやく私の頭も海外慣れしてきたようです。
慣れてみると、確かに相手に自分の状況や気持ちを伝えられる方がはるかに楽。きっと相手からしても楽だと思います。かといって日本人の「言わずとも相手をおもんぱかる」という特殊でとても高い能力は無くしたくないと思います。もちろん自分の子ども達にもその素晴らしい力は伝えていきたい。でもこれからの世界、「自分は相手を思いやるけれど、相手には自分が話さないのに理解してくれとは期待しない」くらいのスタンスがちょうど良いのではないかと思います。海外に住んでいると、子どもに「相手をおもんぱかる」という概念を教えるのがとても大変なのですが、日本に住むご家庭が、逆に「自分の考えを言葉にする」癖を子どもが身につくように導いてあげるのはそう難しくないことかと思います。小成さんの記事には私が紹介した以外にも具体的な例が載っているのでぜひご参考になさってください。
Mutsumi Paterson // Los Angeles
ムツミ・パタソン(ロサンゼルス)
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