2017.05.17
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2017.03.14
イタリアレッジョ・エミリアのリーダーが紹介する5才児のプロジェクト
Category レッジョ・エミリア アプローチ
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先日、イタリアのレッジョ・エミリアからロサンゼルスを訪問していた先生、Tiziana Filippiniのプライベートセミナーに参加して参りました。息子が通っているレッジョアプローチのプリスクールの保護者だけが参加できる大変に貴重な機会でした。Tazianaはレッジョ・エミリアアプローチでは有名な教育者の一人です。レッジョ・エミリア市にあるドキュメンテーション&リサーチセンターの元校長であり、レッジョ・エミリア市にあるプリスクールで20年以上パタゴジスタ(エデュケーショナルリーダー)を勤め、世界を回ったレッジョアプローチの展示会「子ども達の100の言葉」にも関わった方です。
写真をご紹介できないのがとても残念ですが、彼女が紹介した”シュープロジェクト”がとても素晴らしいものでした。彼女がディレクションするプリスクールにて6ヶ月に及んだこのプロジェクト。5歳児のプロジェクトでした。
まずは子ども達が町の商店街を散策するところから始まりました。色々なお店がある中、子ども達が一番興味を持ったのが靴屋さん。学校に戻った子ども達はまずそれぞれが見た靴の絵を描きました。好きな靴、靴屋さんで見た靴、こんな靴があったらいいなという自由な発想で描く絵たち。とある子どもはハイヒールが滑り台になった絵を描きました。
そして世界は二次元から三次元へ。次は町の模型図を紙で作り、靴を粘土で作りました。靴には鮮やかな色でペインティング。
子ども達が望んだのは、Free the shoes! (靴をお店から出して自由にしてあげて!)。
その後保護者や商店街の協力を得て、実際に子ども達が制作した靴が商店街の石畳の上に並びました。
このセミナーの出席者の中に、ロサンゼルスの大学で教えている建築家がいました。彼女が述べた感想です。
「素晴らしいわ。私が20歳の学生に指導しているのと全く同じ方法。まずは二次元でデザインしてそれを三次元に移し、そして(その建物が)いかに街と調和していくかを考察するの。この子たちは5歳でその考え方を学ぶのね」
レッジョアプローチでは子どもは答えを教わるのではなく、答えの導き方を学ぶのです。レッジョの教育を受けた子ども達の将来が楽しみです。
Mutsumi Paterson // Los Angeles
ムツミ・パタソン(ロサンゼルス)