説明会・体験会
お申込はこちら

まずは
資料ダウンロード

Blog

© 2022 by Kodomo edu. (Renia, Inc) All Rights Reserved.

2024.04.16

レッジョ・アプローチとモンテッソーリの違い

Category レッジョ・エミリア アプローチ

Tags 幼児教育レッジョ・エミリア子どもモンテッソーリ

モンテッソーリ を知っている方は、「レッジョ・アプローチ」も耳にしたことがあるのではないでしょうか?でもどんな教育法か分からない。そんな方のために、分かりやすく両者を比較してみました!

モンテとレッジョの違い① コミュニケーション能力の育成が重視されるか、されないか

実はモンテとレッジョ、共通点も非常に多いのですが、一番の大きな違いは、「コラボレーション」があるかないか。レッジョはグループワーク中心なので、コラボレーションを通してコミュニケーション能力やソーシャルスキルも身につけます。

モンテッソーリ は、個の力を深めるアプローチで、様々な教具を使い、その子自身の能力を育成していく教育法。他者と関わる機会は園によって大分差があります。

それに対してレッジョ・アプローチは、グループワークを通してコミュニケーション能力やソーシャルスキル、今話題のSEL(社会性と感情コントロールの学習)を養うことで世界から注目を集めています。

モンテとレッジョの違い② マテリアル(お道具)

モンテッソーリの教具多の多くは、「一つの目的のため」に作られています。正しい使い方は基本的に一通り。子ども達は、意図的に組み込まれた認知的な能力を、教具を通して身に付けていきます。いわば、先生側が期待することを、子ども達は学びます。このような教具(マテリアル)は、クローズド・エンド・マテリアルと言います。「最終形が既に決まっている」という意味です。

それに対してレッジョ・アプローチは、「オープン・エンド・マテリアル」を使います。子ども達の想像力によっていくらでも形を変えることのできるマテリアルという意味です。というのも、子どもによって得意なマテリアル、苦手なマテリアルは違います。ブロックよりも粘土の方が好き!という子どもであれば、好きな粘土の方が集中でき、アイディアも色々と湧いてきます。

子どもの可能性を引き出すには、大人の適切な観察のもと、その子にとって必要な学びの機会をカリキュラムしていくことです。子どもが様々な体験をし、その中で自ら思考したり想像したりできる環境を与えることが重要です。なぜなら子どもは体験からしか学ばないからです。

画像1

モンテとレッジョの違い③ 先生に求められるスキル

モンテッソーリでは、認定資格があるように、先生が実践すべきことが決まっています

それに対してレッジョ・アプローチ は、子どもの創造力やコミュニケーション能力を育むアプローチ。実践すべきことは、子どもそれぞれによって違うため、観察力や、子どもの興味とやる気を引き出す対話力が求められます。いわゆる「アクティブ・ラーニング」のような、ファシリテーション力や創造力が求められるので、実践する難易度は高くなります。

モンテとレッジョの違い④ 伝統を守る V.S. 進化し続ける

モンテッソーリは、100年以上前に、マリア・モンテッソーリによって作られました。教具やその教え方など世界共通で決まっているため、マリア・モンテッソーリが設立してから、大きな変化はなく伝統を守っているように思います。

それに対してレッジョ・アプローチは、「時代の変化によって教育も変化すべき」という思想から始まっているため、時代の変化や文化の違いに合わせて、「進化する」教育アプローチです。さらに国によっても、実践は少しづつ変わってきます。先生達も、その状況と生徒達の興味や能力によって、柔軟に工夫することが求められます。

レッジョ・アプローチは意志のある子に育つ

こうやって異なる点を見てきましたが、レッジョ・アプローチで育つ子のユニークな特徴一つは、「”意志”のある子」に育つという点です。

モンテッソーリであれば、「ぞうきんを絞る」、「紐を3つ編みする」、「ピッチャーに入った豆、もう一つのピッチャーに入れる」という活動があります。

レッジョでも同じような作業はしますが、それはプロジェクトという目的のための一つの過程です。例えば、みんなで作業をして汚れたアトリエを綺麗にするために「ぞうきんを絞る」。園の玄関を素敵に飾るために「紐を3つ編みする」。クラスメイトの誕生日に、匂いのするカラフルな粘土を作るために、「水と小麦粉をピッチャーで測ってボールに入れる」。など。

そしてそうした活動は全て子ども達が話し合ってやりたいと決めたこと。なので、全ての活動に「子ども達の意志」があるのです。

うちの生徒達も、長く通う子ほど、「私は、こうしたい」「私はこう思う」と明確な意志を持って、先生やお友達と話し合いながら、積極的に全ての活動に取り組んでいます。年長児は特に、責任感が強く、異年齢混合クラスの中でプロジェクトをリードしていくので、自然と物事への積極性や自主性が養われているようです。

似ている点も多いのに、こうやって異なるモンテッソーリとレッジョ・アプローチ。比べてみると面白いですね。

【おすすめ記事】
レッジョ・エミリア幼児教育とは何か?そして家庭で実践する方法とは?
レッジョ・エミリア アプローチって何?② ”子供が100人いれば100通りの言葉がある”